経理部の女王様が落ちた先には
本社に戻る時間も惜しいくらいで、「たまには本社に」と言う従兄弟様を無視した。
そんな俺に「まだちゃんと待ってるぞ」と、あの子のことを教えてくれる。



俺が・・・いないのに・・・
あの子は、まだあの喫茶店で待っている・・・



そう思うと、寝ることもほぼしないで、ただひたすら頑張った。




「支社長、支社の売上・・・
今月は本社の第1営業部抜くかもしれません。」




そう、事務の女の子が伝えてきたのは11月になってから。




「第1営業部だけ?」



「そこは一旦喜びましょうよ!
新しいメンバーだけで、しかもこの人数でこっちはやってるんですから!!」



「全然嬉しくないな・・・。
飛び込みしてくる・・・。」



「どこの会社の支社長が飛び込み営業してくるんですか!
他の社員の仕事取ったらダメですよ!!」




この女の子の言葉に、俺も冷静になる。
そして・・・みんなのギッシリ入ったアポの予定表を見て小さく笑った。
人件費を少しでも減らすため、事務の子達も少ない人数でよく回してくれている。




その日は、帰って来た営業のメンバーも集め、俺も初めて参加する飲み会を開いた。
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