【完】ハッピーエンドに花束を

【4】心の虚しさを埋める愛を



 とある日の昼休み。手作りのお弁当を渡した。暁人は美味しい美味しいと言ってあっという間に全部食べ終えてしまった。嬉しい。少しは自慢の彼女だと思ってくれただろうか。

 とある日の放課後。プリクラを撮りたいとダメ元で誘ってみた。すると彼は恥ずかしがりながらも一緒に来てくれた。最終的には暁人の方がノリノリになって、その勢いでちゅープリも撮ってしまった。眺める度に照れてしまう。

 とある日の週末。カラオケに行った帰りに、もう暗いからと家まで送ってくれた。別れ際名残惜しくなってしまった私は、結局その後2時間ほど公園に付き合わせてしまった。

 とある日の朝。わざわざ家の近くまで迎えに来てくれた。手を繋いで登校している所を友達に見られて恥ずかしかったけれど、みんな暁人のことを「優しい彼氏だね」と褒めてくれた。自分が褒められたかのように嬉しかった。
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