先生、私がヤリました。
女の子です。人間の。

ハヅキくんが「おともだち」を欲しがったのは、ちょうどアニメのDVDを観始めた頃です。

ヒーローの元に小学生の男の子から依頼が来る回です。
友達が悪の組織に連れていかれちゃったから助けて欲しいって。

ヒーローは言うんです。
「その友達のことが本当に大切なら、君も強くならなきゃダメだ。」って。

男の子は友達を助ける為にヒーローと一緒に修行を始めます。
ヒーローほどは強くはなれないけど、男の子の想いは無事に届いて友達を助けることが出来ました。

そのご褒美として男の子と友達はプリンアラモードを食べさせてもらうんです。
男の子はその日からヒーローの弟子になりました。

初めてDVDを観た日。
ハヅキくんは私に聞きました。

「おねーちゃん、おともだちってなぁに?」

「ハヅキくん、お友達、居ないの?」

「うーんと…、たぶん、いない。」

「多分?」

「一緒に公園で遊んだりゲームしたりテレビ観たりしたこと、無い。」

「そう。ずっとママと…ううん、ずっと一人だったんだね。」

「うん…。」

ハヅキくんは寂しそうでした。
やっぱり幼稚園には通っていないし、ママも遊んでくれてなかったみたいだし、アニメの中の男の子と友達みたいに、誰かと一緒に遊んだ経験が無さそうでした。
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