先生、私がヤリました。
昨夜、リズちゃんのお母さんはいつもよりすごく機嫌が良くて、ご飯食べに行くよ!って笑顔でリズちゃんを連れ出したそうです。

先にファミレスに入って待っていたのは、お母さんの彼氏。
もうすぐリズちゃんのお父さんになる予定のあのおじさん。

おじさんはリズちゃんが食べたい物を全部注文してくれて、お母さんも何でも食べなさいってニコニコして嬉しそうだった。

リズちゃんはお母さんがお仕事の時は何をしてるの?

おじさんにそう聞かれたリズちゃんは、家で宿題をしてるとか、お母さんが買ってくれた本を読んでるとかって答えたそうです。

お母さんが自分を見て笑ってる。
ニコニコで嬉しそうで、優しい。

お母さんが久しぶりにリズとお話してくれてる。

それが嬉しくて嬉しくて、リズちゃんは言ってしまったそうです。

「お姉ちゃんのおうちでも遊んでる。」って。
お友達の知り合いのお姉ちゃんだから危なくない人。
美味しいおやつも食べさせてくれる。

「そう。それならお母さんもそのお姉さんに挨拶しなくっちゃ。リズがお世話になってますって。」

「そうだな。僕もリズちゃんのお父さんになるんだし、今度うちに招いたらどうだ?」

「いいわね。そうしましょう。お姉さんのパパとママは?」

「お姉ちゃんは一人だよ。あ、でも男の子が…」

説明するリズちゃんの言葉はそこで終わりました。
グッタリと床に横たわるリズちゃんの小さな体。

私の手には手の平サイズのスノードーム。

ローテーブルの上に置いてあったのか、床に転がってました。
いつもはあんなスノードームはありませんでした。
おじさんにお土産で貰ったのかもしれません。

クリスマスでもないのにスノードーム。
ドームの真ん中に黒い猫がいて、キラキラの液体が、動かすとゆっくりと上下したりして、くるくるしてました。
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