咲き誇れ、麗しい華。
にこやかに迎えてくれた守田先生に会釈して中に入った。

クラスメイトがいたらどうしようとドキドキしていたけれど、誰もおらず。ホッと胸を撫で下ろした。


奥に進んで灰色の扉の前に立ち、コンコンコンと3回叩く。



──ガラガラガラッ。



「「失礼しまーす」」



ノックした直後、保健室のドアが開いて、お客さんが入ってきた。


青い上履きを履いた男女2人組。

黒髪の綺麗なお姉さんと、茶髪のヤンチャそうなお兄さん。


息ピッタリだなぁと眺めていたら、茶髪のお兄さんと目が合った。



「あ、君もしかして、ユウキが認めた小部屋友達候補の子?」

「えっ……?」



瞳を輝かせてやってくる彼に、目をパチクリさせる。


小部屋友達……? 候補……? このお兄さん、小部屋のこと知ってるかんじ?

っていうか今さっき、『ユウキが認めた』って……。
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