咲き誇れ、麗しい華。
許可を取るユウキ先輩に、周りの女子たちがテンション高めに私を差し出した。

瞳がキラキラと輝いていて、「早く行きなよ!」と私の背中をバシバシ叩いている。


いいのかな……。敵組なのに……。


男子の反応も見てみるけれど、女子と同じく、「行ってこいよ!」とさほど気にしていないようで。大隈くんも、“大丈夫”と口パクで背中を押している。


ううぅっ、これじゃあ断れないよ……。



「私で、良ければ……」



おずおずと手を取って立ち上がると、不安げだった顔が和らいで……。



「ありがとう」



弓なりに目を細めたユウキ先輩。

柔らかな表情にドキッと胸が高鳴った直後、「キャー!」と周囲から黄色い声が上がった。


女子たちから羨望の眼差しを浴びながら、手を繋いだままグラウンドを走る。

先輩の足が思った以上に速くて、なんと1位でゴールしてしまった。



「ゴールおめでとうございまーす!」
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