政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
「本当に?」

「一世一代の告白だ」

「けど、昨日私のこと抱かなかった」

 口にして、自分が思っている以上にそれについて不満を抱いていたのだと自覚した。

 やだな、もう。また言ってから後悔してる。

「好きでもない男に抱かれるのは嫌だろう」

「……私のことを考えて?」

「それ以外になんの理由があるんだ。今だって恵茉に触れたくて仕方がなくて、頭がおかしくなりそうなのに」

 嘘のような言葉だけれど、瞳の奥が燃えているように見えるのは勘違いではないはず。

「それなら、もっと触れてほしい。私も涼成さんが好きだから」

「……そう、なのか?」

 切れ長の二重がまん丸になる。ひどく驚いている様子に、私の恋心はほんの少しも届いていなかったのだと苦笑した。
< 74 / 137 >

この作品をシェア

pagetop