私の嘘と彼女の真実
季実枝から許しがもらえ、友子の顔がぱーっと輝いた。

結局、手料理にケーキを焼き、和史が前から欲しがっていたブランドものの財布をプレゼントで落ち着いた。
ケーキに、同じ赤だからと梅干しをのせるなと釘を刺すのは忘れない。

「季実枝ちゃん」

一通り相談が終わってなぜか友子が改まり、まさかと警戒した。

「私、季実枝ちゃんしか友達いないでしょう?
季実枝ちゃんが友達じゃなくなったら悲しい。
だから季実枝ちゃん、ずっと私と友達でいてね?」

季実枝の手を両手で握り、うるうると瞳を潤ませて友子が見ている。
それに気圧され、若干背中が仰け反った。

「う、うん。
わかった」

返事をしながら、つい目が泳いでしまう。
その友情が破綻する行為を自分はしている。
さっき揉めたことを言っているのだとはわかっていたが、釘を刺された気がして肝が冷えた。

「さて、と」

店を出て友子と別れ、駅へと向かう。
今日はこれから、和史と会う約束をしていた。
休みの日にいいのかと思うが、同僚と食事の約束をしていると言えば、友子は疑うどころか笑って送りだしてくれるらしい。
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