私の嘘と彼女の真実
友子はそんな、嫉妬深い女だっただろうか。
唯一の救いはメッセージの相手の名が〝みちこ〟になっているくらいだが、元の名前などすぐにわかる。

「ねえ、季実枝ちゃん。
かずくん、浮気してるのかな……?」

友子が悲しそうに季実枝を上目で見上げる。
しかしその口もとは、笑っているように見えた。
それを見て瞬時に、和史との関係がバレているのだと悟った。
知らないフリは演技だ。
いつから?
きっと、和史の誕生日の相談をしたときにはすでに、バレていた。
あれは気のせいではなく確実に季実枝に釘を刺していたのだ。

「友子の思い違いだよ、きっと」

否定してみせながらも、目はあわせられない。
初めて知る、親友の本当の姿。
いつものゆるふわ脳天気なのも、庇ってあげたい女の子も、計算尽くの演技だったに違いない。
それがわかっていたから、周囲の女性は彼女と距離を置いた。
十年も真の姿を知らず、騙され続けていたお人好しの自分が嫌になる。

「そうだよね。
誕生日に出張なんて嘘ついて、よその女と一緒に過ごしてたとか、ないよね?」

うふふとゆるゆる友子は笑っているが、季実枝はそれが恐ろしくて仕方ない。

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