こころが揺れるの、とめられない
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胸の内で膨れ上がったものを、必死に抑え込みながら。
ふらふらと更衣室の前までやってくる。
今の。
……いったいぜんたい、なんだったの。
思考の読めない三澄くんからの質問は、いつもわたしを悩ませる。
だけど今回ばっかりは、いくらなんでも心臓に悪すぎるよ。
熱くなった顔をなんとか落ち着かせようと、両手で包み込む。
けれど、指の先までしっかりとあったまっていて、冷めるどころか逆効果だった。
上がりきった心拍数が、手のひらにバクバクと響いてくる。
首元に触れる自分の肌の感触が、三澄くんに触れらた感覚を呼び起こす。
走った距離は短いはずなのに、わたしは息も絶え絶えに、涙目になりながら足を止めた。