憎んでも恋しくて……あなたと二度目の恋に落ちました
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『やり直すチャンスをくれないか?』
そう告げられた日から、直哉は真摯に由美と向き合ってくれた。
忙しいだろうに、時間が許せば由美を訪ねてくる。
(こんなに細やかな人だったかしら……)
五月や美也子の好みそうな和菓子を持参したり、デイサービス担当のスタッフたちとも打ち解けていつの間にか仲良しになっている。
『いい方ですね~』
『ほんとうに。よく気がつくこと』
美也子たちの直哉への評価は高く、違和感なく立花診療所に溶け込んでいた。
夏に心臓の手術が無事終わった佐々木とも子は、もうすっかり元気になっていた。まだ定期的に由美や森医師が診察しているため診療所に顔を見せるのだが、あんなに男性医師が苦手だったはずなのに直哉のことは別らしい。
『先生の手術で元気になれたんだ! なおや先生、だ~い好き!』
くったくなく笑うとも子のおかげで、ますます立花診療所での直哉の存在は大きくなっていく。