観念して、俺のものになって
女性が私に詰め寄ろうとするのを、店長が前に出て庇ってくれる。
「彼女を怖がらせるようなことはやめてください」
「こんな女が彼女だなんて、絶対に嘘!!ツムギはこんな地味女、趣味じゃないはずよ!」
私を指差して、悔し紛れに言われた“地味女”発言にちょっとだけ苦笑した。
あはは、否定できないや。
そりゃあ25にもなって彼氏もいないから、休日にここへ読書に来てるんだけどさ。
.....するとその時、店長の低く冷たい声が店内に響き渡った。
「……いい加減にしろ。僕のことならいくら悪く言っても構わない。でも、大事な彼女を貶めるつもりなら出禁にしたって構わないんだよ」
ビクッ!
近くにいた私は黒いオーラを感じ取り、一瞬体が跳ねる。
先程まで優しく穏便に対応してた店長が、ついに客に対する言葉遣いが荒くなっていた。
私たちが揉めている間、他のお客さんは居心地が悪かっただろうし、カフェタイムを邪魔されたのでお会計してそそくさと帰って行った人もいる。
営業妨害されたから、これは怒っても仕方ないだろう。
店長の怒りを目の当たりにした女性はサーッと顔を青くした。
私はいたたまれない気持ちになってきて、思わず彼のシャツの先端をぎゅっと握りしめる。