観念して、俺のものになって


それに見た店長は、私を肩越しに見て小さく頷いた。


そして女性に向かって、再び貼り付けたような笑顔を浮かべて見せる。


「……これまでのご愛顧、誠にありがとうございました。しかし、こんな風に他のお客様のご迷惑になるような行為を繰り返されるとなると、これからの御来店はお断りさせて頂きます」


店長の出禁宣言に、息を潜めて2人のやりとりを聞いていたお客さん達はざわつき始めた。


「なっ……!!」


女性が顔を真っ赤にし、わなわな身を震わせながら拳を握る。


ああ、その言い方だと逆上するんじゃ.....!と心配しながら見守っていたけど、大丈夫みたい。


店長がレジカウンターにいる若い女性スタッフさんに、視線で合図を送ったのが分かったから。


彼女はこくりと頷き、そのまま客の視線が届かないバックヤードへと駆け出した。


“いつでも通報する準備は出来ている”ということに、ようやく気づいたのか女性の顔色が更に青くなる。


「……これ以上騒がれるようならこちらもそれなりの対応をさせていただきますが、如何なされますか」

「くっ.....!!いいいわよ!!出ていけばいいんでしょう!?」


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