観念して、俺のものになって
浅はかな自分に、そして別れ際「明日も店にいる」とこっちの気持ちも知らずに声をかけてきた紬さんの笑顔を思い出して怒りに打ち震えた。
アイツ……まさかあの時、ここまで予想してたの!?
「うう〜〜〜!!」
枕に顔を埋めて、意味もなく呻き声を上げる。
もう今はどうにもできないから、とりあえず寝よう。
悔しさを感じながらも、部屋の電気を消し布団を被った。
眠ってしまおうとベッドに横にはなったものの、うまくヤツに転がされているような現実に目が冴えて何度も寝返りを打つ。
私は闇の中、目を閉じたまま決意した。
明日、またあの店に行き……「婚姻無効の調停を起こしてやる!」とヤツにビシッと言ってやろうと。
腹黒二重人格男である紬さんが、お店で私にビシッと言われて慌てふためく様を想像してやろうと思ったのに、私の瞼の裏にいる紬さんはその唇を妖しげに持ち上げ笑っていた。