婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
リューディアは兄の言っている言葉の意味がよくわからず、エメレンスの方に顔を向けた。彼は何やら難しい表情で考え込んでいる様子。そんなエメレンスを見ながらヘイデンは言葉を続ける。
「モーゼフ殿下の立太子の儀が行われるときには、この国中が祭騒ぎになる。もちろん、このシャルコも例外じゃない。鉱山の仕事も一時的に閉められる。恐らく、十日程度だろう。立太子の儀の前後五日程だ。その隙に罠を張ろうと思っている」
「罠?」
思わずエメレンスは聞き返した。
「ああ。例のクズ石の件だ。大した罠じゃない。引っかかってくれたら儲けもんというそういうレベルのものだ。シオドリックからはメイソン侯爵を泳がせていると報告があった。だから、ブルースからメイソン侯爵に、クズ石の管理が厳しくなって入手ができなくなったという手紙を送らせる。となれば、彼らが狙うのは、クズ石ではなく魔宝石そのものになるだろう。モーゼフ殿下の立太子に合わせて、国中が浮かれまくっている。シャルコの採掘現場も長い間休み。誰もいない、となれば、まさしく盗り放題ってわけだな」
「そんなにうまくいきますかね?」
「モーゼフ殿下の立太子の儀が行われるときには、この国中が祭騒ぎになる。もちろん、このシャルコも例外じゃない。鉱山の仕事も一時的に閉められる。恐らく、十日程度だろう。立太子の儀の前後五日程だ。その隙に罠を張ろうと思っている」
「罠?」
思わずエメレンスは聞き返した。
「ああ。例のクズ石の件だ。大した罠じゃない。引っかかってくれたら儲けもんというそういうレベルのものだ。シオドリックからはメイソン侯爵を泳がせていると報告があった。だから、ブルースからメイソン侯爵に、クズ石の管理が厳しくなって入手ができなくなったという手紙を送らせる。となれば、彼らが狙うのは、クズ石ではなく魔宝石そのものになるだろう。モーゼフ殿下の立太子に合わせて、国中が浮かれまくっている。シャルコの採掘現場も長い間休み。誰もいない、となれば、まさしく盗り放題ってわけだな」
「そんなにうまくいきますかね?」