婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
「兄上は、なんて? 急に君を呼び出すだなんて、何事かと思うよね」
「え、あ、はい……。その、婚約の解消をして欲しいという内容でした」
「えっ」
驚きのあまりエメレンスからその呟きが漏れた。
「兄上が? 君との婚約を? なぜ? いや、ちょっと待て。場所を変えよう。ボクの部屋ではいろいろとあれだから、そうだ、応接室へ向かおう」
エメレンスは侍女に声をかけ、応接室に二人分のお茶などを準備するように伝える。
「リューディア。その、大丈夫か?」
応接室に向かう途中で、エメレンスに声をかけられ、はっと我に返る。
「あ、はい。大丈夫、です」
「だけど。顔色が良くない。本当に兄上は、なんて馬鹿げたことを口にしたのだろうか。すまない。兄に代わって謝罪させて欲しい」
「いえ、お気になさらないでください。エメレンスさまに非はありませんので」
「とりあえず、そこに座ってくれ。すぐにお茶と美味しいお菓子がくるから」
「え、あ、はい……。その、婚約の解消をして欲しいという内容でした」
「えっ」
驚きのあまりエメレンスからその呟きが漏れた。
「兄上が? 君との婚約を? なぜ? いや、ちょっと待て。場所を変えよう。ボクの部屋ではいろいろとあれだから、そうだ、応接室へ向かおう」
エメレンスは侍女に声をかけ、応接室に二人分のお茶などを準備するように伝える。
「リューディア。その、大丈夫か?」
応接室に向かう途中で、エメレンスに声をかけられ、はっと我に返る。
「あ、はい。大丈夫、です」
「だけど。顔色が良くない。本当に兄上は、なんて馬鹿げたことを口にしたのだろうか。すまない。兄に代わって謝罪させて欲しい」
「いえ、お気になさらないでください。エメレンスさまに非はありませんので」
「とりあえず、そこに座ってくれ。すぐにお茶と美味しいお菓子がくるから」