禁じられた恋はその胸にあふれだす
本当は、分かっている。

全て、私の我儘だって事。

でも、抑えられない。

悠真君が、どこかに行っちゃうなんて。


「どこにも行かないで。悠真君。」

「うん、どこにも行かないよ。」

悠真君は、優しく私の頭を撫でてくれた。

その度に、不安が消えていく。


「ねえ、抱いて。」

私は悠真君を強く抱きしめた。

「悠真君を、私の身体に刻み付けて。」

悠真君は、何も言わずにキスしてくれて、私をベッドに連れて行ってくれた。


触れられる手、全てがとろけるようで、甘い。

「もっと、もっと……」

優しくなんてしないで欲しい。

強引に、私の身体を奪って欲しい。

「参ったな……」

悠真君は、私の手にキスをした。
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