禁じられた恋はその胸にあふれだす
「可愛くて、仕方ないよ。」

その潤んだ瞳が、私を奥へ奥へと誘う。


「愛してる……」

涙が零れる。

私、こんなにも誰かを深く愛した事なんてない。

「俺も。俺も愛してる。」


ねえ、悠真君。

もう悠真君のいない世界なんて、いらない。

どこに行ったって、悠真君がいなければ、私には意味がない。


悠真君と出会って、1か月が経とうとしていた。

「今日、病院の日じゃない?」

悠真君は、小さく頷いた。

「一人で行くのが嫌なの?一緒に行くよ?」

「うん。」

でも、悠真君はなかなか立ち上がらなかった。

「ほら。」

腕を引っ張って、私は治療してもらった病院に連れて行った。

「傷の治り方は、良好ですね。」
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