禁断溺愛〜政略花嫁は悪魔に純潔を甘く奪われ愛を宿す〜
「さすが、ご存知でしたか。CIAやFBI、NSAなどの諜報機関でも使用が確認されています。スペクトムアナライザーとしても使用可能ですよ」

もはや九條さんが何を言っているかわからない。わからないが、どうやらあのペンは只者ではないらしい。
そして、たぶん九條さんも。私はごくりと息を呑む。

「こんな物をどこで、軍事機密扱いだろう! さすがは貿易会社の社長さんだ」
「喜んでいただけてなによりです」

東藤と同じペースでワインを飲んでいた様子の九條さんだったが、お酒に相当強いのか酔っている風には見えない。冷たい美貌に艶やかな表情を浮かべている様子は、罠に掛かった獲物を観察する悪魔のようだ。

九條さんは機器の使用方法を説明すると、東藤にスマホを取り出すよう指示した。
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