禁断溺愛〜政略花嫁は悪魔に純潔を甘く奪われ愛を宿す〜
しかし、本当の目的である棗さんと会話する機会がまだ作れていないので、帰るに帰れないのだろう。
「東藤さん! 急なお誘いにも関わらず、本日はありがとうございます」
「九條君と私の仲だろう。創業四十周年おめでとう」
パーティーが終盤に差し掛かった頃。ようやく棗さんとの挨拶が叶った。
彼はチャコールグレーのお洒落な三つ揃いスーツ姿で、周囲の女性達の視線を一身に集めている。私もつい見惚れてしまい、ハッとして俯く。
東藤は棗さんと親しげに会話し終えると、「今夜はそろそろお暇するよ」と腕時計を確認する。
「ああ、東藤さんにと思って、特別に部屋を取っていたのですが……」
棗さんは眉を下げ、スーツジャケットの胸元からカードキーを取り出す。
エグゼクティブルームと書かれたそれに、東藤は「なんだ」と少し侮る様子の声音で相槌を打った。
「いやー、参ったな。今から出張でね、神戸に三日間行くんだよ」
「東藤さん! 急なお誘いにも関わらず、本日はありがとうございます」
「九條君と私の仲だろう。創業四十周年おめでとう」
パーティーが終盤に差し掛かった頃。ようやく棗さんとの挨拶が叶った。
彼はチャコールグレーのお洒落な三つ揃いスーツ姿で、周囲の女性達の視線を一身に集めている。私もつい見惚れてしまい、ハッとして俯く。
東藤は棗さんと親しげに会話し終えると、「今夜はそろそろお暇するよ」と腕時計を確認する。
「ああ、東藤さんにと思って、特別に部屋を取っていたのですが……」
棗さんは眉を下げ、スーツジャケットの胸元からカードキーを取り出す。
エグゼクティブルームと書かれたそれに、東藤は「なんだ」と少し侮る様子の声音で相槌を打った。
「いやー、参ったな。今から出張でね、神戸に三日間行くんだよ」