禁断溺愛〜政略花嫁は悪魔に純潔を甘く奪われ愛を宿す〜
私が恥ずかしそうにしているからか、棗さんは「ここで待っているから」と入り口付近に立って、私を送り出してくれた。

妊娠検査薬をドキドキしながら購入し、ホテルのスイートルームに戻る。
まさか一ヶ月以上もこんな豪華なお部屋に住むことになるとは思ってもいなくて、いまだに慣れない。
でも、棗さんと過ごす甘い時間はかけがえのない宝物だ。
貿易会社社長としての仕事も忙しい棗さんは、ここに来ると眠そうな顔をしている日も多いけれど、そんな時はソファで彼を膝枕してゆったりと過ごした。

しかし、今はゆったりしていられない。ドキドキとはやる気持ちを抑えながら、私は早速、初めての妊娠検査薬を使用してみる。

「……赤い線が、二本」

結果は陽性だった。私はぺたんこのお腹に手を当てる。

「ここに、棗さんとの赤ちゃんが……? どうしよう、凄く嬉しい」

私はいてもたってもいられなくて、サニタリールームから急いで出る。それからソファに座ってタブレットで仕事をしている棗さんの背中へ、後ろから抱きついた。
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