線香花火の初恋【短編】
*
そこから状況というのはいっぺんした。私が彼に対する気持ちが変わったわけでなく、話をしたことで欲深くなってしまったのだろう。心が溢れるように、好きが溢れ、言葉に出そうなくらいだった。そして席替えがあり、後ろから彼をみることはなくなった。彼の瞳を見つめることはできなくなった。だけれど、なんだか視線を感じる。その先には、岸田君がいたのだ。彼の瞳はいつだって綺麗でそれを私に全て向けられて、立場が逆転したように感じた。全てさらけ出しているような、全て暴かれているような気がして自意識過剰なのが分かっているが恥かしくて仕方なかった。
「若菜最近岸田君見ないよね?失恋した?」
なんのオブラートにも隠さず、愛ちゃんに聞かれて思わず苦笑した。
愛ちゃんにも初めは言っていなかった、だけど、愛ちゃんから今みたいに直接好きなんだねと言われ、頷いたことから応援してくれるようになった。
「…えっと」
どういえばいいんだろう。困っていると、愛ちゃんは興奮したように瞳孔を開いて、
そこから状況というのはいっぺんした。私が彼に対する気持ちが変わったわけでなく、話をしたことで欲深くなってしまったのだろう。心が溢れるように、好きが溢れ、言葉に出そうなくらいだった。そして席替えがあり、後ろから彼をみることはなくなった。彼の瞳を見つめることはできなくなった。だけれど、なんだか視線を感じる。その先には、岸田君がいたのだ。彼の瞳はいつだって綺麗でそれを私に全て向けられて、立場が逆転したように感じた。全てさらけ出しているような、全て暴かれているような気がして自意識過剰なのが分かっているが恥かしくて仕方なかった。
「若菜最近岸田君見ないよね?失恋した?」
なんのオブラートにも隠さず、愛ちゃんに聞かれて思わず苦笑した。
愛ちゃんにも初めは言っていなかった、だけど、愛ちゃんから今みたいに直接好きなんだねと言われ、頷いたことから応援してくれるようになった。
「…えっと」
どういえばいいんだろう。困っていると、愛ちゃんは興奮したように瞳孔を開いて、