9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
オルバンス帝国の落第魔導士(通称)、ベンジャミン・サイクフリートは、城の廊下をひとりで歩いていた。

いつも笑みを浮かべている男ではあるが、その日は四六時中にやついていたと言っても過言ではないくらい、終始頬を緩めっぱなしだ。

原因は、数刻前に遡る。
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