The Very Mary X'mas 《『出逢いがしらに恋をして』 番外編その2》
「ジュリオさん……これ」

「今日1日、早く渡したくてうずうずしてたんだ。ライブハウスで亜矢美さんの指輪を見たとき、危うく渡しかけたけど、いや、さすがに今じゃないなと思ってこらえた」

 夜景のライトより輝いているその指輪に目が眩む。
 目を開けたまま夢を見てる、そんな心地。
 
 ジュリオさんはわたしの肩に手を添えると、自分のほうに向かせた。
 
「ひより、俺と結婚してほしい。いつまでも君と一緒にいたい。もう一日も離れていたくない」
 真剣な表情でプロポーズの言葉を紡ぐ彼。


 わたしも同じです。離れたくない。ずっと一緒にいたい――


 そう返事をしようと思ったのに、涙が先にぽろぽろっとこぼれ出た。
< 18 / 23 >

この作品をシェア

pagetop