The Very Mary X'mas 《『出逢いがしらに恋をして』 番外編その2》
 自分でも、なんで涙が出るのかわからなかった。

 ジュリオさんはわたしを抱き寄せ、優しい声で訊いてきた。

「その涙は嬉し泣きって解釈していいのかな?」
「はい」
 わたしは顔を上げ、彼の瞳を見つめながら、大きく頷いた。

 彼は大きなため息をついた。
「ああ、ほっとしたよ。断られたら人生で一番悲惨なクリスマスイブになると思って、ずっと緊張してたんだ」

「そんなこと、あるわけないです」

「いや、でもなんと言ってもプロポーズだし、人生の一大事だから。ちゃんとひよりの返事を聞くまでは、心配でさ」

 彼はそう言って、わたしを抱き上げた。
「きゃっ……」

「ありがとう、ひより。最高の気分だ」
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