彼の指定席


「携帯でチェスやってるの、俺ぐらいかと思った」



――ドキン……ッ



初めて間近で見た、彼の笑顔。

携帯のチェスゲーム。


小さな、小さな共通点。



嬉しくて嬉しくて、あたしはますますドキドキしてしまった。



「あたしも……。携帯でチェスって、あたしだけかと……」


「ははっ。似たもの同士だね」



白い歯を覗かせながら、彼は笑った。


< 12 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop