彼の指定席
【6】ペペロンチーノ


「……昨日はありがとうね」



翌日のランチタイム。



いつものように、カウンター席に座った増永さん。


いつものパスタランチを注文する前に、あたしにそう言ってきた。



「いえいえ」



少しずつ近づいていく距離。


普通に接することができているのに、あたしの胸はやっぱりドキドキしっぱなし。



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