若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
次の日

天気もよく、二人は、洗濯が終わると、すぐに昨日の湖へ釣りに出掛けた。

今日は、昨日とは打って変わり、大きくはないが、たくさん釣れた。
木のバケツにどんどん魚が放り込まれた。

マリーがバケツを覗き込むと、魚たちが、所狭しと泳いでいた。

「トーマスさん、ちょっと家に戻って、もうひとつバケツを持ってきます。」

と、マリーが言うと、

「いや、私が取りに行きましょう。マリーさんは、このまま釣りをしていてくださいい。」

と、トーマス王子が言って、釣り道具を地面に置くと、そのまま、スタスタと家の方向に歩いて行ってしまった。

マリーは、釣りをしながら待つことにした。

しばらくすると、ガサガサっと背後から音がした。

「あれ?トーマスさん、早かった・・・」

と、マリーが言いながら、振り返ると、そこには、以前トムを襲った強盗の一人が立っていた。

ひっ!

マリーは恐ろしさで声が出なかった。

「やあ、お嬢さん、また会ったね。」

と、強盗は悪びれもせずマリーに話し掛けてきた。

強盗はどんどんマリーに近づいてくる。

「こっ、来ないで!」

マリーは振り絞って声を出した。

しかし、強盗はそんなことはお構いなしにマリーに近づいた。強盗は恐怖に怯えるマリーの目の前まで来ると、

「悪いな、お嬢さん。」

と言って、そのままマリーの両肩をどんと押し、湖に突き落とした。
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