若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
バッシャン!!
大きな水しぶきを上げ、マリーは湖に落とされた。
カバッゴボッ!
バシャバシャッ!
マリーは泳げないのだ。大量の水を飲みながら、それでもマリーは、必死にもがき、岸に近づこうと手を伸ばすが、水を含んだ服で身体がどんどん重くなり、動けば動くほど沈んでいく。
強盗はその様子を見て、笑いながら、
「こりゃいい!沈める手間が省けたよ。俺は頼まれただけだから、恨むなら伯爵を恨むんだな。爺が死んですぐに若い男を引っ張り込んで、よろしくやってるお嬢さんが悪いんだよ。」
そう言い放つと、強盗はその場を立ち去った。
ガバッ!ゴボゴボッ!
『息が出来ない・・・苦しい・・・助けて・・・トーマスさん。。。』
マリーの脳裏に一番に浮かんだのは、トムではなく、なぜかトーマス王子だった。
頭も沈み、水面にはマリーの手だけが見えていた。しかしその手も見えなくなり、マリーは、とうとう体力もなくなり、徐々に湖の底へ沈んで行った。