若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
ガラララッ

大きな馬車が森の中を走っている。

その馬車の中では、トーマス王子が、毛布でくるまれたマリーを膝に乗せ、頭を自分の胸にもたれさせ、抱きかかえるように座っていた。

マリーの熱は上がる一方で、呼吸も荒く、意識も朦朧としていた。

マリーを心配そうに見つめるトーマス王子は、毛布の上からでも、マリーの熱の高さを感じ取っていた。息苦しそうなマリーに向かって、トーマス王子は励ますように、

「マリーさん、もう少し頑張ってください。」

と、囁いた。
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