Love Sweet December甘い甘い12月の恋
「拓斗ごめん…」


小さな声で、冬美に聞こえないように
拓斗に話し、握られている手を離す。


裕也と付き合いだしたこと…
言わなければいけないのかもしれない


でも──決して、私の口からは
言えなかった……



「私……宿題やってないから先に行くね!!」


そう、2人に言い残し
私は急いで学校に向かった。


もしもバッタりと
裕也に出くわしたら気まずい……


私と拓斗が一緒にいるところを
裕也に見せるのは可哀想だもん──


でもね?
私が裕也と話してる所を拓斗に目撃されるのは、もっと嫌なの──


───………
──……
─…。


ほんと…
自分の事しか考えてないんだな
私──
< 90 / 219 >

この作品をシェア

pagetop