しづき
自身の手のひらと、血に濡れる私を交互に見て
「うそ、そんな…」
怯えたように数歩後ろへ退がった。
「し、汐月…ごめ、ぼく…」
「白…」
私は壁に寄りかかりながら、白と目を合わせる。
予想以上の痛みに顔が歪んだ。
鎖骨らへんだけだったはずが、勢いをつけすぎて胸元まで傷をつけてしまった。
いくら白の目を覚まさせるつもりでも、これはさすがにやりすぎだ。アホすぎる。
「ねぇ白…わっ!」
突然の浮遊感。
顔を真っ青にさせた白が、私を横抱きにした。