俺様ヤンキーは溺愛王子

彼女の本音と、可愛すぎる罪(side龍基)

結菜は世界で1人だけ、俺の愛おしい人。


今日で付き合ってから半年も経った。
日に日に愛おしさが増す。何かサプライズしてやりたい。
俺が柄にもないことをやってしまうほど、結菜のためならなんだってやれる気がする。

俺が作ったケーキ。サプライズで持っていくと涙を流しながら喜んでくれた。ホッとして息をはく。
「あんまり上手くいかなかった。ごめんな。」
頭を撫でながらそう言う。フルーツは形がバラバラだし、クリームは綺麗に伸びてないし。

でも、結菜は大きく首を振った。
「十分だよ。その気持ちだけでも。」
結菜のこういうところが好きだ。っていうか好きなところを言い始めたら終わらない。
涙が頬を伝って落ちようとする。落ちる前に拭ってやりたくて、自然と頬に手が伸びていた。

「結菜に出会えてよかったよ。」
華奢な体を優しく抱きしめる。出会ってくれてありがとう。好きになってくれてありがとう。
一緒にいてくれてありがとう。感謝でいっぱいだ。
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