Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜
「ねぇ、瑞穂はいつから俺を男として見るようになったの?」
「えっ……それは……その……」
瑞穂が口籠ると恵介は指の動きを激しくする。声を出さないよに口を押さえるが、体は刺激に耐えられずに何度も大きく震える。
「ちゃんと言って、瑞穂」
大きく胸を上下させながら、瑞穂は恵介に体を預けてもたれかかる。それでも攻め続ける指の動きにとうとう観念し、瑞穂は口を開いた。
「……高校生の時にね、駅で恵介と女の子がキスしているところを見ちゃったの……」
瑞穂の言葉を聞いて、恵介の動きがピタリと止まる。ようやく落ち着くことが出来、瑞穂は呼吸を整えながら話を続ける。
「髪の長い子だった……キスした後に嬉しそうな顔をしているのを見て、すごく悔しくて悲しくて……。その時に恵介が好きなんだってはっきり自覚したの……。恵介から離れればそんな感情も忘れられると思って家を出たんだけど……」
「……忘れられた?」
「……ううん、無理だった。だから私に好意を持ってくれた崇文と結婚した。でもそんな不誠実なことをしたから罰が下ったのね……」
寂しそうに笑う瑞穂の体についた泡を、恵介はそっとシャワーで洗い流す。それから彼女の体を抱き上げ、シャワーは出したまま浴槽のお湯の中へと身を沈めた。