学園の王子の許嫁になる為に皆必死らしい
失礼しますと言葉を発すると、重たそうで装飾の美しい2枚扉を、サッと執事さん?がゆっくりと上品に開けてくれた。
「よし、きたみたいだな。とりあえず、そこの椅子に掛けなさい。」
「「はい、失礼します」」
扉の先には、三十代前半にしか見えないスーツ姿の魁星君のお父様が座っていた。
「彗(すい)、一度下がっていてもらっても大丈夫かな?」
「かしこまりました、御用の時は声をおかけ下さい。それでは、失礼致します。」
自分たちを通してくれた、執事さんらしき方も部屋から出ていき、室内には3人のみという、ほんの数秒間とても気まずい空気が漂った。
そんな気まずい静寂に包まれた空気を切り裂いたのは、やはりお父様であった。