エリート警察官の溺愛は甘く切ない
ー あなたを守る事ができます。 -

帰り道、ぼーっとしながら頭の中で繰り返した言葉。

私、男の人に”守る”って言われたの、初めてかも。

でもそれって、警察官だから?

市民を守るって事と、同じ感覚?

それとも……私を女として、見てくれているの?


私は、地下鉄の窓に映る自分を、じーっと見た。

こんな私を、守ってくれるなんて。

胸の奥で、トクントクンと音が鳴る。

私、ドキドキしている。

これが恋になるのかな。

そう思うと、ふと笑顔になった。


家に着き、玄関のドアを開けた。

「どうだった?デートは。」

玄関の前に、母さんが立っていた。

「えっ?ずっと待ってたの?」

「当たり前じゃない!感想、聞かせて!」

頬に手を当て、ターンを決め込む母さんの方が、私よりも恋する乙女に見える。

「とりあえず、一旦休ませて。」

「はいはい。お茶、淹れるわね。」
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