エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「えっ?」

私は立ち上がった。

ー あなたを守る事ができる -

あの言葉は、嘘だったの?

私は急いで、圭也さんに電話を架けた。


『はい。』

「紗良です。今、会ってお話することはできますか?」

『いいですよ。僕もそう思っていました。』

二人の気持ちは一緒で、近くのコーヒーショップで、待ち合わせをした。

私がお店に着いた時には、圭也さんはもう席に座っていた。


「すみません。遅くなって。」

「いいえ。僕も今、来たところですから。」

一緒にコーヒーを頼んで、一口飲んだ後、口を開いた。

「あのっ!」

「紗良さん。」

同時に話しかけて、ハッとなった。

「どうぞ、圭也さんから。」

「いいえ、紗良さんの方からどうぞ。」

私は息をゴクンと飲んだ。

「どうして、このお話、断ろうと思ったんですか?」
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