エリート警察官の溺愛は甘く切ない
翌日、私はお弁当箱を返して貰いに、警察署に行った。

受付のお兄さんと、目が合う。

「すみません。女性の佐藤さん、呼んで頂けますか?」

「佐藤ですか?いやあ、佐藤は沢山いまして。」

「一条圭也の部下の佐藤さんです。」

「あっ、はい。」

私に殺気を感じたのか、受付の警察官の人は、奥に行って佐藤さんを呼んで来てくれた。


「あっ。」

佐藤さんは、私を見て舌打ちをする。

普通、警察官が市民を見て、そんな事するか!

「昨日はどうも。お弁当箱、返して下さい。」

「はい!今、持ってきまーす。」

ちゃっかり敬礼をして、悪びれる事もなく、お弁当箱を持って来た。

中を確認すると、綺麗に洗ってある。

「中身はどうしたの?」

「美味しく頂きました。」

食べたのか!圭也さんに渡さずに、自分で食べたのか!


「それで、今日もお弁当作って来たんですか?」

「今日はちゃんと、本人に渡しました。」

お互い笑顔を交わすけれど、間には火花が散っている。
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