エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「まだ、ご用はありますか?」

佐藤さんは、さっさとこの場を去りたいらしい。

「言いたい事は沢山あるけれど?」

「では手短に。本官は忙しいので。」

仕事中に呼んだのは、私だ。

それは、佐藤さんが正しい。


だが!これだけは言っておく!

「佐藤さん。ウチの主人を好きになるのは、勝手ですけど。」

佐藤さんの眉毛が、ピクッと動く。

「それは、どちらでお知りになったんですか?」

「あなたがこの前、ウチに来た時に、言ってたでしょう。」

「ああ!」

余裕の表情。

妻に向かって、それがどうしました?って、顔?


「結婚生活の邪魔だけは、しないでくれる?」

「あら、私がいつ、どこで、邪魔しました?」

「昨日、ここで。」

即答した私に、また佐藤さんが舌打ちする。

だから、私は市民だぞ!
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