エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「あのー……」

「分かってる。結婚する前に告白しなかったのは、俺が悪いんだ。」

優は思い詰めた顔をしている。

「ええーっと……気持ちは嬉しいよ。」

「本当に⁉」

優は、私の肩を掴んだ。

見降ろす瞳は、真剣だ。

「でも、私今は圭也さんしか、見えてないから。」

すると、優は肩から手を、ゆっくり下ろす。

「もう、時効って事か。」

「って言うか、優の事。従兄弟以上に思えないよ。」

ここははっきりと、優の気持ちを断った方がいい。

私は、不倫する気もない。


「分かった。」

優はうんと真っすぐに頷いた。

「ごめんな、驚かせて。」

「ううん。」

いや、本気で驚いたけれど、それは優のせいじゃない。

「じゃあ、俺行くから。」

「えっ?スーパーは?」

「後で、一人で行く。」

優は後ろを向くと、腕を上げてバイバイをしていた。
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