エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「誰が死ぬって?」

私は圭也さんの目を見た。

目が開いている。

「圭也さん?」

「ちょっと眠くて寝てただけだよ。」

でも、少し話しただけでも、辛そうだ。


「それで?赤ちゃんができたんだって?」

「うん、うん。そうだよ。圭也さん。」

「紗良と子供がいるのに、こんなところで、死んでたまるか。」

すると圭也さんは、ニコッと笑った。

「結婚する時、言っただろ。紗良を守るって。」

「圭也さん……」


その後、看護師さんを呼んだ。

看護師さんは、半ば疲労で寝ている事が、分かっていたらしい。

「まあ、1カ月もあれば退院できるでしょ。」

呑気に言っていた看護師さん。

妊娠おめでとうございますと言われた。


その後、産婦人科に行って、妊娠は確定。

母子手帳も発行してもらった。

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