心はあなたを探してた
席に戻り、みんなにそれぞれのボックスを渡すと私も仕事の開始だ。

もちろん文書便以外に本社内の各部署の社員が持参してくる書類もあるから、私が戻る前にみんな仕事を始めている。

今日も工場からの中途半端な書類と格闘しているとあっという間に残業タイムだ。

恭輔さんは、勤務時間になってからは、いつもの氷結王子に戻っていて、私は作成書類に3つ目のダメ出しをされていた。

「ちびほ。週が明けた途端、先週出来たことが出来なくなるようじゃダメだろ。」

最後の一件が、依頼書類の数字の入力ミスで、打ち直しとなった場合は、元課で入力しなおさないといけないから、工場に書類を戻さなきゃいけないのに自分でやろうとして、ちびほ呼びに戻され怒られていた。

「里帆、がんばるのと抱え込むのは違う。1年目でも経理は担当部署に正しい処理を促さなきゃいけないんだぞ。」

恭輔さんは、仕事で私を甘やかさない。

ちゃんと恭輔さんの横で頼りになる存在になりたいと思った。
< 40 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop