心はあなたを探してた
やっと返品書類を含めて、それぞれ処理を終わったのは、9時近くだった。

「はぁ、終わった。」

「お疲れ。里帆、着替えてくるんだろ。ここを片付けたら更衣室の前に行って待っててやるから、先に行ってろ。」

「いままで、いつも外で待ってたのに?」

「誰もいない更衣室が怖かったんだろ?もう勤務時じゃないし、もう里帆を甘やかしてもいいかなって。」

「急いで着替えてくる。」

いつもなら更衣室で着替えるのも落ち着かないけど、恭輔さんが待っていてくれると思うだけで、安心できる。

着替えて、廊下へ出ると恭輔さんが待っていた。

「お待たせしました。」

「帰るか。」

初めて2人同時に会社を出るから、守衛さんに挨拶するだけなのに緊張する。

「お疲れ様です。」

「お疲れ様です。お二人一緒は、珍しいですね。」

守衛さんが特に意味もなく言った言葉だろうに変に反応して、愛想笑いを浮かべてしまった。

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