心はあなたを探してた
恭輔さんから帰宅後のメッセージがなく、こちらからも連絡しにくくて、結局放置したまま朝になった。

顔を合わせたくなくても会社同じだし、部署同じだし、私の教育担当だし。

恋愛偏差値、低すぎなのは分かっているだろうから、恭輔さんがフォローしてくれるだろうと甘く考えて出社すると、いつものように新聞を読みながらコーヒーを飲む恭輔さんがいた。

「おはようございます。」

「おはよう」

挨拶の後、言葉が続かない。
恭輔さんも新聞から顔を上げない。

このままじゃダメなような気がして、恭輔さんに声をかけた。

「あの…昨日はすみませんでした。」

「何が?」

「送ってくれた恭輔さんを置いて帰ったから…」

恭輔さんの顔がふっと浮かんだ後悔を誤魔化すように笑顔になった。

「里帆。俺の方こそごめん。金曜日の夜までに里帆との距離感を考えておくから、それまでは仕事に集中しよう。
金曜日は、来るよな?」

「はい。待っていてください。」

「ありがとう。それじゃ仕事しよう。」

 どことなくぎこちない恭輔さんに違和感を覚えるが、仕事に意識を集中させる事にした。

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