離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
こんなふうにアプローチされると、男性にあまり免疫のない私の心臓は爆発寸前なのだ。


「まあ、こういううぶな反応は嫌いじゃない」


艶やかにささやかれては、照れくささのあまり全身が火照ってきてしまう。


「あー、蛍ちゃん!」


そこに駆けてきたのは、元気を取り戻したように見える真奈香ちゃんだ。
私はとっさに緩んだ顔を引き締めた。


「浮気したらダメなんだぁ。蛍ちゃん、婚約したから離れて離れて」


真奈香ちゃんは、私と直秀さんとの間に体を滑り込ませる。


「真奈香ちゃん、あのね……」
「初めまして。蛍の婚約者の津田です」
「マジで?」


口を押さえて目を見開く真奈香ちゃんは、私に視線を送ってくる。


「蛍ちゃん? こんなイケメンだって聞いてないよ?」
「聞かれてないし……」


たしかに津田さんは顔もスタイルも完璧で、イケメンという言葉がぴったりのような人だ。

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