離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
もしかして、これまで数々の縁談を断ってきた彼がどんな女性を選ぶのかと興味を持たれてる、とか?


「えぇ……」
「あんまり深く考えなくていいよ。もちろん俺が守るし」


『俺が守る』なんて言葉を向けられたことがない私は、胸がキュンと疼(うず)いた。


「蛍のご両親は……」

「うちは父が外交官で今は両親ともアメリカですし、とりあえず電話で報告しておきます」


両親は私が仕事に没頭しているのを知っていて、『蛍の結婚は、すごく遅いか無理かもね』と話している。

ただ、海外生活が長いせいか〝結婚してもしなくても、あなたが信じる人生を歩みなさい〟という考えで、ある意味自由放任主義。

だから私も弟の一輝(かずき)も、自分で歩く道をチョイスしてきた。

きっと今回の結婚も、私が好きになった人なら大歓迎とふたつ返事のはずだ。

一年後の離婚時のことを考えると胃が痛いのだけれど。


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