離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
返事をすると彼は満足そうに微笑み、胡麻団子を口に放り込んだ。


「これ、意外といける」
「でしょう? 疲れたときは甘いものでエネルギーチャージしないと」


なんて、ただ好きなだけだけど。


「いいね、そういうの」
「はい。私はいつもチョコを持ち歩いています」


常にバッグにチョコレートを忍ばせてあり、疲れたときや気分が落ちたときに口に入れるのが習慣になっている。

私の元気の源だ。


「俺もチョコを食べるようにしようかな」

「夏は気をつけてくださいね。暑いところに置いておくと、悲惨なことになりますから」

「なるほど、経験者か」


経験者どころか、ひと夏に数回やらかす。


「そうなんですよ。でも、やめられなくて。中毒かも」


意外なほどに会話が弾む。

お見合いではあれほど嫌われようと画策していたのに、こんなに気が合うんだとびっくりしていた。



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