エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
結婚式が終わり日常が戻ってきてからは、一哉の仕事はますます忙しくなった。

結婚した翌年は課長補佐に昇進し仕事での責任が増えた。その為澄夏と一緒にいる時間を十分には取れないでいた。

家のことは全て彼女に任せている自覚があり、常々申し訳なく思っていた。

義父が落選して澄夏が落ち込んでいるとき、十分側で支えられなかったのは自分自身でも悔しかった。

仕事ばかりで一番大切な人が辛いときに側に居られないなんて。

それでもずっと愛していたのだ。もちろん今でも気持ちは変わらない。

(もし澄夏の気持ちが冷めているのだとしても絶対に説得して見せる)

一哉は決意を固め、明日の再会に想いを馳せた。


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