クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
それが今、やけに胸に刺さる。
「……ああ。大丈夫」
喉に引っかかるのを自覚しながら、俺はそう答えた。
「俺のことは心配いらないから。凛花、ゆっくり寝ろ」
形のいい額にかかる前髪を指で梳きながら、諭すように呟く。
凛花はなにか言いたげに俺を見上げてから、目蓋を閉じた。
微かに震える長い睫毛を見つめながら、俺は上着のポケットからスマホを取り出した。
メールアプリを起ち上げ、先ほど聞いた『時任和人』について調べるよう、部下にメールを送る。
無意識に吐いた息に、小さな寝息が重なった。
布団をかけた凛花の胸元が規則正しく上下しているのを見て、ふっと相好を崩す。
「お休み、凛花」
名残惜しい気分を押し隠し、立ち上がろうとして。
「……?」
またしても引っ張られる感覚に動きを止め、そこに目を落とす。
眠っている凛花が、俺の上着を掴んで離さない――。
「は、はっ……」
胸がきゅうっと締めつけられ、苦しいのに温かい……妙なくすぐったさを覚える。
俺は脱力して、ベッドに座った。
――可愛い。愛おしい。
なによりも大事な妻の穏やかな寝顔に吸い込まれそうになりながら、もう少し、もう少しだけと自分を甘やかす。
そうして――知らぬ間に、睡魔にのまれてしまった。
「……ああ。大丈夫」
喉に引っかかるのを自覚しながら、俺はそう答えた。
「俺のことは心配いらないから。凛花、ゆっくり寝ろ」
形のいい額にかかる前髪を指で梳きながら、諭すように呟く。
凛花はなにか言いたげに俺を見上げてから、目蓋を閉じた。
微かに震える長い睫毛を見つめながら、俺は上着のポケットからスマホを取り出した。
メールアプリを起ち上げ、先ほど聞いた『時任和人』について調べるよう、部下にメールを送る。
無意識に吐いた息に、小さな寝息が重なった。
布団をかけた凛花の胸元が規則正しく上下しているのを見て、ふっと相好を崩す。
「お休み、凛花」
名残惜しい気分を押し隠し、立ち上がろうとして。
「……?」
またしても引っ張られる感覚に動きを止め、そこに目を落とす。
眠っている凛花が、俺の上着を掴んで離さない――。
「は、はっ……」
胸がきゅうっと締めつけられ、苦しいのに温かい……妙なくすぐったさを覚える。
俺は脱力して、ベッドに座った。
――可愛い。愛おしい。
なによりも大事な妻の穏やかな寝顔に吸い込まれそうになりながら、もう少し、もう少しだけと自分を甘やかす。
そうして――知らぬ間に、睡魔にのまれてしまった。