クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
私は、鼻の奥の方をツンとさせながら、


「……はい。ありがとうございます」


コクコクと頷いて応えた。


「ああ、それでいい」


ぎこちなく笑みを向けると、奎吾さんも目を細めた。
私たちは至近距離から見つめ合って、今度はどちらからともなく顔を寄せ合う。
触れ合ったが最後、すぐに熱く情熱的に舌を絡ませ合い……。
唇が離れた時、私は彼の肩越しに天井を仰いでいた。


「……え?」


ベッドに横たえられた自分に、パチパチ瞬きを繰り返すと。


「惚けてるつもりか? 抜鈎したら思いきり本気で抱く。そう宣言しておいたはずだが?」


ペロリと唇を舐めて、私への欲情を見せつける彼に、ドキンと胸が跳ね上がる。


「結局お前、俺の怪我を気にして、あの時集中出来なかっただろ。もう、余計なことは考えさせない。俺に抱かれることに集中しろ」

「! そんな。余計なことを考える余裕なんて……」

「口答えはいらない。とにかく、俺が今、凛花を抱きたいんだよ」


珍しく不貞腐れたような口調で、問答無用とばかりに、私に激しく濃厚なキスを浴びせる。


「あふっ……んんっ、奎吾さんっ……」


執拗なほど丹念に搦め捕りながら、奎吾さんは私の服を脱がせていた。


「あっ……」


瞬く間に胸元が露わになり、恥じらって隠そうとする私の手を、


「ダメだ。やっと触れ合えるのに」


無情にも掴んで取り、体重を預けてきた。


「ふ、あっ……!」
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